こんにちは。
マイクロソフト エバンジェリストの渡辺 友太です。
Windows ストア では、既に 14万以上のアプリが公開され、2億5千万回以上のダウンロードが行われています ( Microsoft by Numbers より )。
Windows 8 の広がりと共に急成長するこの Windows ストア に、ご関心をお寄せいただきありがとうございます。
今日は、多くの方々から度々ご質問を頂いている、Windows ストア に関する諸々の " 数字 " についてご紹介したいと思います。
サマリー
- 「 ゲーム 」カテゴリは、最もダウンロード数が多く、全体の 40% を占める
- "アプリ内購入"は、Windows ストア で 2013年に発生した売り上げの 30% を占め、2014年に入ってからも急速に拡大中 ( 既に有料アプリを抜いている )
- " 英語 " は Window ストア ユーザの 40% をカバーする
ソース
今回ご紹介するデータは Windows App Builder Blog 「 Windows Store trends - Feb 2014 Update 」および 「 Windows Store trends - Nov 2013 」に掲載されています。Windows ストア 全体の傾向分析は、今後もアップデートが公開される予定です。このエバンジェリスト ブログでも随時ご紹介してきます。
それでは早速諸々の数字をご紹介していきたいと思います。
カテゴリ別 アプリのダウンロード数
「 ゲーム 」カテゴリは、最もダウンロード数が多いカテゴリです。
2014年1月のデータで40%近くを占めます。2013年8月から10月の統計と比較しても増加傾向にあります ( 31, 32% ほどから 37, 38%ほどへ )。
続いて「 エンターテイメント 」、「 ユーティリティ 」、「 ソーシャル 」、「 音楽 & 動画 」 カテゴリは、比較的多くのダウンロードがあります。

2014年1月のカテゴリ別 アプリのダウンロード数 ( グローバル )
1アプリあたりのダウンロード数
カテゴリ全体のダウンロード数に対して、1アプリあたりのダウンロード数も見てみます。
「 ソーシャル 」カテゴリは、最も1アプリあたりのダウンロード数が多いカテゴリです。
「 ゲーム 」カテゴリの 2倍、「 エンターテイメント 」、「 音楽 & 動画」カテゴリの4〜5倍ダウンロード数があります。ただ、2013年8月から10月の統計と比較すると、これらの差は縮小傾向です 。
先のカテゴリ別ダウンロード数も踏まえると、「 ゲーム 」カテゴリは人気はあるが、ライバルも多いといえます。

2014年1月カテゴリ別1アプリあたりのダウンロード数 ( グローバル )
1アプリあたりの収益
続いて 1アプリあたりの収益の、カテゴリ別傾向です。
「 ゲーム 」カテゴリは1アプリあたりの収益が最も高いカテゴリです。
仕事効率化や写真、音楽 & 動画 も比較的高めといえます。1アプリあたりの収益と、先にご紹介した1アプリのダウンロード数を見比べて、比較的収益を上げやすいカテゴリを検討することもできるでしょう。

2014年1月カテゴリ別1アプリあたりの収益 ( グローバル )
売り上げに占めるアプリ内購入と有料アプリの割合
ここからは、主にマネタイズに関する数字を見ていきます。
「 ゲーム 」カテゴリでは、売り上げの 60%がアプリ内購入によるものです。
他のアプリマーケットと同様、Windows ストアにおいてもアプリ内購入を活用しない手はないでしょう。エンターテイメントやライフスタイル、ニュースと天気、写真、仕事効率化といったカテゴリでも、売り上げの30% - 40% をアプリ内購入が占めています。
ユーティリティやソーシャルカテゴリは、ダウンロード数が比較的多いにもかからず、アプリ内購入があまり活用されていないので、工夫の余地がまだまだありそうです。

2014年1月カテゴリ別アプリ売り上げのソース別割合 ( グローバル )
収益を生み出したマネタイズ方法の割合
アプリから収益を得る手段には、有料アプリの公開とアプリ内購入の提供による Windows ストアでの売り上げと、Ads in Apps を利用しての広告掲載があります。
アプリ内購入は、2013年にアプリから発生した収益の 30%を占めます。
2013年は、全体として広告掲載と有料アプリの提供が主な収益化の手段となっていますが、アプリ内購入は急速に拡大しており、2014年1月時点では、有料アプリからの収益を抜いているとのこと。
今後マネタイズをご検討される際は、ぜひアプリ内購入の提供をご活用ください。

2013年開発者が得た収益のソース割合 ( グローバル )
市場別 Windows ストア アプリのダウンロード数
最後に、市場別の傾向を見ていきます。
アメリカとカナダ、ドイツ、フランス、イギリスでダウンロード数の50%を占めます。
Windows ストア は 200以上の市場で展開されています。アプリをローカライズして自国以外の市場にリリースすることも出来ますが、各市場それぞれにユーザの特性や傾向は異なります。他の市場にアプリをリリースする際は、言語以外の部分のローカライズも重要なポイントになります。

2014年1月ダウンロード数の市場別割合 ( グローバル )
Windows ストア ユーザの言語別分布
言語対応は、ユーザがアプリをダウンロードしようと思う、大きなきっかけの1つです。自分のアプリをどの言語に対応すべきか悩んでいる方はこのデータをご活用ください。
英語はWindows ストア ユーザの 40% をカバーします。
加えて、スペイン語、フランス語、中国語に対応すると60%程をカバーすることができます。
2014年1月Windows ストア ユーザの言語 ( グローバル )
このあとは
今日は、Windows ストア に関する諸々の " 数字 " についてご紹介しました。Windows ストア でのアプリ リリースやアップデートのヒントになれば幸いです。
アプリのダウンロード数増加、収益増加のためのプロモーションと販売のヒント、テクニックおよびツールに関しては、Windows ストア への道 にて公開されている「 アプリのプロモーション 〜 初めてガイド 〜」( PDF ) もぜひご覧ください!