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Windows ストアって何?ポイントは3つ Windows ストア アプリの特徴

こんにちは。

日本マイクロソフト エバンジェリストの渡辺 友太です。

突然ですが、Windows ストア アプリ をご存知でしょうか?

Windows ストア アプリは、Windows 8 で動作する新しいタイプのアプリケーションです。

この記事では、初めて Windows ストア アプリの存在を知った方や、なんとなく聞いたことはある、もしくは今まさに Windows ストア アプリを開発しようとしている!という方向けに、まずは前半 Windows ストアについて、そして後半は Windows ストア アプリの特徴について、ご紹介していきます。

Windows ストア とは?

Windows ストアは、Windows 8 に標準で搭載されているアプリマーケットです。

Windows 8 には、標準でいくつかのストア アプリがインストールされていますが、この Windows ストアを通して、一般に公開されているアプリを探し、インストールすることが出来ます。

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アプリはキーワード検索や、各カテゴリ、各種ランキングから探すことができ、 従来のデスクトップアプリケーションを探す際のように、Web 上を検索したり、量販店のPCソフト売り場に足を運んだりする必要はありません。気軽にどんなアプリがあるのか、新しいアプリがないかチェックしてみてください

また、探したアプリは、有料アプリの場合は [ 購入 ] または [ 試す ] から、無料アプリの場合は [ インストール ] をタップもしくはクリックすると、自動的にアプリがインストールされます。インストーラーをダウンロードして、インストールウィザードに従ってインストール先を指定して…というような手間はいりません。

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開発者にとっての Windows ストア

ユーザにとって、とっても便利な Windows ストア ですが、開発者にとっても嬉しい機能が満載です。

Windows ストア でアプリを公開すると、これまでのように、インストーラーやソフトウェアのアップデートをユーザに届ける仕組みを自分で用意する必要はありません。アプリのダウンロードからインストール、アップデートの配布と更新等の機能は、Windows ストアが標準で提供しています。

アプリの配布の仕組みだけではなく、Windows ストアが課金の仕組みも提供していることも、知っておきたいポイントです。アプリをストアに公開する際、値段を設定して有料アプリを販売できるのはもちろんのこと、ソースコードをほとんど変えることなく、期間限定や機能限定のお試し版をユーザに提供することが可能です。

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また、アプリを使いながら追加でコンテンツを購入したり、機能をアップグレードする際に使えるアプリ内課金の仕組みについても、Windows ストアが標準で提供しています。開発者は、こういった決済の仕組みを自分で用意しなくても、アプリから収益を得ることができます。

ポイントは3つ、Windows ストア アプリの特徴

Windows ストアを通じてダウンロード・インストールできるのが、Windows 8 で動作する新しいタイプのアプリケーションである、Windows ストア アプリです。Windows ストア アプリは、従来のデスクトップアプリケーションにはなかった特徴をいくつか持っていますので、主なポイントをご紹介していきたいと思います。

コンテンツが主役 - 全画面表示

従来のデスクトップアプリケーションが、起動するとアプリケーションのウィンドウが新たに表示していたのに対し、Windows ストア アプリは起動すると、コマンドやメニューバー等がない1つのウィンドウで全画面表示されます。画面内には、すぐには使わない操作ボタンやナビゲーションは存在せず、ユーザが見たいコンテンツに集中できるのが Windows ストア アプリの大きな特徴の1つです。

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もちろん、Windows ストア アプリは、縦・横といった画面の向きや様々なサイズに対応できるため、片手で持てる小さなタブレットから、ホワイトボードサイズの大きなタッチディスプレイまで、利用シーンを問わずアプリを使ってもらうことが出来ます。

余計なものをそぎ落とす - アプリバーとチャーム

ところで、見慣れたメニューバーや操作ボタンは、いったいどこにあるのでしょうか? Windows ストア アプリでは、画面の上端もしくは下端からスワイプすることで引き出せるアプリ バーに、ナビゲーションやコマンドを置くことが出来ます。アプリバーは、普段は非表示になっているため、アプリのコンテンツを邪魔しません。

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また、画面の右端から引き出せるチャームと呼ばれるバーには、多くのアプリでよく使われる共通機能、検索・共有・デバイス・設定の4つが OS 標準の機能として提供されています。アプリ内のコンテンツを他のユーザやサービスと共有したり、アプリをユーザの好みに合わせて設定する機能は、このチャームを利用することでゼロから実装する必要がなくなりました。

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常に表示する必要のないナビゲーションはコマンド等は、アプリバーやチャームにしまっておいて、ユーザがコンテンツに集中できる UI / UX を意識しましょう。

アプリの顔 - ライブタイル

ユーザはインストールしたアプリを、タイルとしてスタート画面に並べることが出来ます。このタイルは、ただアプリのアイコンを表示するだけのものではありません。ユーザがアプリを起動していなくても、ユーザにコンテンツを届けることが出来るライブタイルという機能を備えています。

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ライブタイルでは、ユーザやコンテンツ、アプリに関する最新の情報を、テキストや画像、グリフを用いてユーザに最新情報を届けることが出来ます。また、Windows プッシュ通知サービスを利用して、Web サービスから直接、プッシュで送信することも可能です。

最後に

さて、ここまでストア アプリの特徴をご紹介してきましたが、ストアアプリを開発するにはどうすればいいのでしょうか?

実は、Windows ストア アプリは、JavaSciprt / HTML / CSS といった Web 標準の技術をはじめ、C#Visual BasicC++の中から、自分が使い慣れた言語で開発することができます。( 詳しくは こちらから )

また、ほとんどすべての API や標準コントロールについて、サンプルコードが公開されており、使える機能の動作確認や実装方法を確認することができます。開発に用いる Visual Studio には、あらかじめよく使われるパターンのプロジェクトテンプレートも含まれていますので、ゼロからコードを書き始める必要もありません。

開発環境の整え方や、各種チュートリアル、リファレンスは、Windows ストアのデベロッパーセンターに集約されています。

まずは、今すぐ、皆様が思っているよりも簡単な、Windows ストアアプリ開発の流れをご覧ください!